“しながわ宿場まつり2024”実行委員長と北品川で海鮮ざんまい【北海道海鮮市場 がんがん。】
品川にゆかりのあるゲストをお招きしながら、地元飲食店の魅力を伝える“Re-FRESH”。今回は、北品川の“北海道海鮮市場 がんがん。”にて、“しながわ宿場まつり”実行委員会の篠原典男さんにお話を聞きました。
“しながわ宿場まつり”は、旧東海道の八ツ山から青物横丁まで、約2kmに渡り連なる4つの商店街が主催する、品川区最大級のお祭りです。開催日の9月最終土曜・日曜には、人々が江戸時代の扮装で練り歩く“江戸風俗行列(現在はしながわ宿場行列)”や“おいらん道中”を中心に、露店市などのさまざまな催しも行われ、 Shinagawa people はもちろん、他県からもたくさんの観光客が集まります。
2024年9月28・29日に開催予定の“第31回 しながわ宿場まつり”は、いったいどのようなイベントになるのでしょうか。“北海道海鮮市場 がんがん。”が提供する漁師直送の海の幸とお酒を肴に、たっぷりとお届けします!
今回の舞台“北海道海鮮市場 がんがん。”
今回の舞台となる、北品川駅近くの居酒屋“北海道海鮮市場 がんがん。”は、“しながわ宿場まつり”の開催エリアとなる4つの商店街の中で最も江戸寄りの“北品川本通り商店会”に属し、ゲストである篠原さんの馴染みのお店でもあります。
“北海道海鮮市場 がんがん。”の主役は、北海道の漁師から直送の海の幸! その中でも厚岸の生牡蠣は年間を通して入荷する看板メニューです。
“唎酒師 兼 DJ”という肩書きを持つ代表・三上徹朗さんが選ぶ日本酒も人気で、20席ほどの店内は、いつもお客さんで賑やか。アットホームなスタッフとの交流も楽しく、一人でもグループでも、気軽に入れる雰囲気です。
品川宿の文化を受け継ぐ、駿河屋商店の八代目
そんな“北海道海鮮市場 がんがん。”にお招きした今回のゲストは、約250年前から北品川で商店を営んできた有限会社駿河屋商店の篠原典男さんです。
“第31回 しながわ宿場まつり”の実行委員長の他にも、“品川神社 惣町”、 “北品川一丁目町会副会長”、“旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会 副会長”、“北品川本通り商店会 副会長”、“品川区剣道連盟 品川支部長”など、数々の肩書きを持つ篠原さんに、ご経歴や北品川本通り商店会について教えていただきました。
篠原さん:
篠原家は代々北品川で商売しています。江戸時代から昭和初期までは海苔屋で、私の祖父にあたる6代目が戦後に“するがや”というスーパーマーケットを始めました。買い物カゴと集中レジを導入した日本で初めてのスーパーで、今で言うポイントカードのようなサービス券もあったんですよ。点数が貯まったら、“するがや”主催のバス旅行に行けるとかね。
私は大学卒業後に外食系の企業に就職して、1987年に“するがや”に入り、3年後に本格的に家業を継ぎました。その後は家内とふたりで、惣菜・弁当の販売を軸とした“するがや”の営業を続けていたのですが、2016年に家族の病気や介護の関係で店舗を休業しており、現在は再開に向けて充電中です。
篠原さん:
品川神社や町会・商店会の役員だった父の影響で、地域のイベントごとには自然と手伝いに出ていました。昔は今よりもイベントが多くて、毎月のようになんかあったような気がするなぁ。
“北品川本通り商店街”では、景観にもこだわりがあるんです。歌川広重の“東海道五十三次”の浮世絵を各店舗のシャッターに描いていた時期もあり、現在でも数軒は残っていますよ。“旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会”では、旧東海道の電柱地中化と石畳、街路灯の整備もして、品川宿らしい景観作りに取り組んでいます。
篠原さん:
“しながわ宿場まつり”も、きっかけは父が商店会長のときに品海公園で始めた“土曜の夜市”というイベントでした。それがすごく賑やかだったからか、だんだんと他の商店街にも波及していって、やがて現在のような形になりました。
“しながわ宿場まつり2024”の見どころは?
“第1回 しながわ宿場まつり”は1990年に開催され、今年で31回目の開催を迎えます。途中でコロナによる休止もありましたが、その34年の歩みの中で内容・運営方法共に進化を重ねており、現在では4つの商店会が1年交代で実行委員を務める“年番制”で運営されています。
前回から7年ぶりに実行委員長を務める篠原さんに、現在のお気持ちや今回の見どころを聞きました。
篠原さん:
今年の見どころは、なんと言っても“おいらん道中”! 9月28日の16時頃から、5人のおいらん、肩貸し、傘持ちが旧東海道を練り歩きます。
18時頃からは“北品川本通り商店会”で開催する“しながわ宿場ナイト”においらんが合流します。これは今回が初めての取り組みで、おいらんと一緒に写真を撮ったり、一杯飲んだり、様々な楽しみ方ができるんじゃないかと思って、企画しました。
篠原さん:
正直言うと、実行委員長の仕事は大変ですよ。2月頃から準備を始めるんだけど、関係者も多いので、なかなか方向性がまとまらない(笑)。夜間照明の手配などの細かいことも決めないといけないし、警察の交通課とも調整をしなければいけない。
だけど、“しながわ宿場まつり”は、皆様に品川宿へ来ていただくために始めたことですからね。たくさんの方が品川宿を訪れて、「ああ楽しいなあ」っていう一日を過ごしてくれたら、私はそれで満足ですよ。
品川宿の祭り参加は、どなた様もWelcome!
ここで“北海道海鮮市場 がんがん。”の看板メニュー“生牡蠣”が登場。国内で真牡蠣を夏にも出荷しているのは、年間を通して低い海水温を保つ厚岸湖を有する北海道厚岸町だけなのだそう。
牡蠣に合わせるお酒として“北海道海鮮市場 がんがん。”代表の三上さんが選んだのは、青森・西田酒造店が醸す“特別純米 田酒”。陽気なスタッフのおーちゃんが、テーブルの上で一升瓶から徳利へ移してくれました。
篠原さん:
“田酒”はキレがあるよねぇ! このレモンを牡蠣に搾ってから、最後に日本酒に1滴。こうするとさらにキレが増すんだよ。だけど飲み過ぎには注意!
今回入荷していた“二年牡蠣”(養殖2年目の牡蠣)の、産卵のため栄養を溜め込んだ身はプリプリで、飲みこんだ後にも濃厚な旨味の余韻が長く残ります。そのタイミングで、篠原さんおすすめのレモン日本酒を一口。レモンの酸味と皮の香りでふわりと軽くなったお酒が爽快感をもたらし、次の旨味の受け入れ体勢が整います。
お酒と牡蠣を楽しみながら、篠原さんはこれからの北品川への想いを聞かせてくれました。
篠原さん:
この年齢になると、どうやって次の世代につなげていくかを考えるよね。町会活動しかり、商店会活動しかり。“しながわ宿場まつり”も、小学1年生の頃から続けている剣道もそうだなあ。
特に気になるのは、品川神社の例大祭。品川神社は、全国でも珍しいくらいにバシッと組織ができている神社なの。一般的な、宮司、神職、氏子総代、氏子青年会の他に、品川神社には惣町という、町会の代表者が神社の仕事をする組織があって、例大祭の取り仕切りも一任されているんです。私も現在は惣町の一員なので、これまでの例大祭開催のノウハウや人脈を後進に受け継ぐ責任を感じています。
篠原さん:
品川の祭りへの参加は、どなたでも大歓迎です。北品川に生まれた人だけではなく、私たちが受け継いでいる伝統をカッコいいと感じて、自分もその中に入ってみたいと思った方なら、海外の方だってOK! 私自身はそう思っています。伝統を受け継ぎ、新しいことにも挑戦して、北品川の文化をますます発展させていきたいよね!
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今回の“しながわ宿場まつり”は、4年に一度訪れる“北品川本通り商店会”の年番。「たとえ雨でも、意地でもやるよ!」と、篠原さんも気合いMAXで臨んでいます。28日夜の“しながわ宿場ナイト”では、時代衣装に身を包んだ篠原さんや、店先でお酒を振る舞う三上さんにお目にかかれるかも? 2024年の夏の締めくくりとして、ぜひご友人やご家族を誘って品川宿へ遊びにお越しください!
それでは次回の記事もお楽しみに。
【店舗情報】北海道海鮮市場 がんがん。
住所|東京都品川区北品川1丁目23-33 平山ビル 1F
TEL|03-6712-1556
MAP|https://maps.app.goo.gl/ziV6u8AqcvzxnVB88
HP|https://hokkaidoukaisensijou-gangan.owst.jp/