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【前編】まちと人を繋ぐ。江戸の宿場町と現代の宿〜ゲストハウス品川宿~

江戸時代、宿場町として賑わった「品川宿」ですが、そこに現代の宿ともいえる「ゲストハウス」があることを知っていますか?

今回は、そんな歴史あるまちとそこにあるゲストハウスのお話について前編・後編の2本立てでご紹介していきます!

まずは、「品川宿」の歴史紹介から・・・

「品川宿」とは?  

※「しながわしゅく」と読みます!

オフィスビルが立ち並ぶ品川駅から南に15分程歩いていくと、下町の雰囲気を感じるエリアが広がってきます。最寄り駅は京急本線「北品川駅」で、周辺には北品川商店街があり、歴史ある個人商店が数多く並んでいます。

このエリアは、「東海道五十三次」のなかに登場する宿場町があった場所なのです。(あの浮世絵で有名なやつ!)

東海道五十三次

【歌川広重/東海道五十三次 品川 日の出】

かつて、江戸~京都間を結ぶために整備された五街道のうち「東海道」に存在した53ヵ所の宿場を指す「東海道五十三次」ですが、その1ヵ所目となるのがこの「品川宿」でした。(なんと・・・!)
そのため、江戸時代には“東海道の玄関口”として知られ、多くの旅人で賑わったと言われています。当時の品川宿は約1,600軒もの家が建ち並び、大名などの有力者から、一般の旅人、運送業者まで約7,000人の人たちが生活する場所であったそう。

現在でいうと、京急本線「北品川」駅から「青物横丁」駅周辺に位置していたと言われています。

そんな歴史的背景を持つ品川宿ですが、
今そこには「まちと人」「人と人」を繋ぐ”現代の宿”があります。
それが「ゲストハウス品川宿」です。

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ロゴも可愛い!

コンセプトは、「地域との繋がり」

品川駅から徒歩12分。場所は当時の品川宿の入り口に位置しています。  旅好きスタッフの方々が地域の魅力を話ながら、おもてなしをしてくれるのが特徴です。今回は、スタッフである中村さんにお話を伺いました。

まずは、このゲストハウスを始めたオーナー・渡邊さんのお話からご紹介します。

中村さん:
渡邊は品川が地元ですが『品川宿というまちなのに宿(やど)がない。』と感じていたそうで・・・。もともと渡邊はホテルで働いたりしてたんですけど、「いつか地元でそういう仕事をしたい」という想いがあったみたいなんです。

そこでまず、賃金無しで地域のスーパーに住み込みで働かせてもらい地域のなかに溶け込みながら、周りの人にプレゼンをして「北品川に宿泊施設をつくりたい!」という想いを伝えたら、応援してくれる人が増えてみたいで。

当時、お金も足りて無かったみたいですが、地域の人がお金を貸してくれたりしながら助けてくれて、「地域の人との繋がり」を持って始めた宿なんですよね。その時から”地域との繋がりを大切にする”というコンセプトはずーっと変わってないです。

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なんて素敵なエピソード・・・!
オーナーである渡邊さんが抱いた1人の想いとその努力が地域の人に伝わり、実現できた宿泊施設だったんですね。
冒頭で紹介した品川宿の歴史を知っていると、なおさらこの場所にゲストハウスという宿が存在していることが嬉しいですよね。

そんなゲストハウス品川宿は今年で11年目!
中村さんは、「11年間続けられるゲストハウスってなかなか無いと思うんですよね。それは他のところに無い魅力かなと思いますね。」ともおっしゃっていました。地域との深い繋がりがあるからこそ、ずっと長く愛され続けているのかもしれませんね。

「地域融合型ゲストハウス」という魅力

オーナーのお話からも分かるように、このゲストハウスは「地域融合型」という魅力を持っています。そんなゲストハウス品川宿ならではのエピソードをさらに聞かせていただきました。

中村さん:
東京の宿泊施設だと、カフェが併設してあるにしてもその施設内で完結することがほとんどだと思うんですね。
でも、うちの場合はまちのなかにあるごはん屋さんや銭湯を案内することができるんです。
そういうことができるのは代表が培ってきた地域の人との信頼であったり、人間関係っていうものがあってこそだと思っています。

例えば、宿泊者向けに商店街ツアーを実施したり、地域のお祭りで盆踊りを一緒に踊ったり、体験型のものづくり企画の実施などをしています。また、お客さんだけではなく近所のお店のために、英語のメニューやポップを作ったりとかもしています。

編集部:
へーそれは凄い!そういう関係性がもうできあがっているんですね。地域との繋がりが品川宿の魅力を発信できる理由になっているということですね。

中村さん:
そうですね。今では観光案内所も併設し、パンフレットを置いてまち観光案内などもしています。
ぼくは、あんまり英語得意じゃないんですけど、ほとんどのスタッフが英語を話せるので、海外の人にも品川のローカルな情報であったり、東京の観光情報を伝えられるんです。

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品川神社の例大祭のときのお写真とのこと。みなさん良い表情!!

地域との信頼関係があってこそできる「ゲストハウス品川宿」ならではの”おもてなし”。ただ泊まるだけでは味わえない体験により、海外の方にとっても特別な場所になるのではないでしょうか。

訪れるお客さんに感じてもらいたいこと

編集部:ゲストハウスを訪れるお客さんに日頃伝えたいと思っていることはありますか?

中村さん:ゲスト同士で、輪ができて繋がって、違う場所でも連絡を取り合う仲になるような、そんなお手伝いができたらいいなと思っています。  また、このゲストハウスを通じて「品川」というまちを好きになってもらえたら嬉しいです!

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ワッフルパーティー!?

宿泊施設という概念を飛び越えて「まちと人」そして「人と人」を繋ぐ存在でありたいという熱い想いが伝わってきますね。

コロナの影響もあり、今は試行錯誤を繰り返しながらサービスの幅を広げることにも力を入れているとのこと。

その内容は、後編でご紹介します!ぜひ、お楽しみに!


地域の繋がりや過去のイベントの様子をブログでもご紹介されています!

【南品川 旧東海道のお茶屋さん「茶箱」で茶道体験】(2019/12/02)
【地域で暮らす、ゲストハウスで働く】(2019/11/28)
【東海道品川宿フットサル大会に参加してきました】(2019/11/15)
【秋の運河祭り】(2019/11/10)