“品川オープンシアター vol.12”プロデューサーの伊藤さんと、豚肉尽くしのスタミナごはん【やきとん チャールストン】
品川にゆかりのあるゲストをお招きしながら、地元飲食店の魅力を伝える“Re-FRESH”。今回は、品川シーズンテラスの“やきとん チャールストン”にて、“Do it Theater”代表の伊藤大地さんにお話を聞きました。
“Do it Theater”は、“新しいシーンは、THEATERからはじまる”をコンセプトに、誰も見たことのない映画体験をつくるシアタープロデュースチームです。その10年間を代表する取り組みのひとつが、2016年に始まり、今や Shinagawa people にとって無くてはならない存在となった品川シーズンテラスのイベント“品川オープンシアター”です。
2024年9月に開催予定の“品川オープンシアター vol.12”は、どのようなイベントになるのでしょうか? “やきとん チャールストン”の豚肉尽くしのごはんをいただきながら、たっぷりとお届けします!
今回の舞台“やきとん チャールストン”
今回の舞台は、品川シーズンテラス2階の豚肉料理専門店“やきとん チャールストン”です。東京・芝浦の食肉市場直送の豚肉を使用した、豚肉尽くしの料理を提供するこちらのお店では、ランチには豚丼や定食を、夜は居酒屋形式の一品メニューを提供しています。
イチオシメニューは“芝浦直送! 新鮮やきとん”。10種類の豚ホルモンや岩手県産の銘柄豚“岩中豚”(いわちゅうぶた)のお肉など、合計14種類の串焼きを楽しめる、“チャールストン”の名物メニューです。
お肉の美味しさに加え、定食メニューのボリューム感も人気要素のひとつ。多様な飲食店が軒を連ねる品川シーズンテラスの中で、“チャールストン”はガッツリ食べてスタミナをつけたい時に、特におすすめのお店です!
はじまりは“映画の中”のドライブインシアター
そんな“チャールストン”にお招きした今回のゲストは、品川シーズンテラスの人気イベント“品川オープンシアター”の企画・プロデュースを担っている“Do it Theater”の伊藤大地さんです。現在は日本全国に新しいスタイルのシアター体験を作りだしている伊藤さん。そのキャリアは、今から12年前の偶然の出会いから始まりました。
伊藤さん:
僕は小さい頃から映画館に行くのが大好きで、学生時代は映画のサウンドデザインを学び、卒業後は音づくりや映像制作の道に進みました。シアターイベントに携わるきっかけとなったのは、学生時代に観た『グリース』(1978年)というミュージカル映画です。作中のデートシーンでドライブインシアターが使われていて、「こんな映画の見方があるんだ」と衝撃を受け、強い憧れを抱きました。
しかし、調べてみると、1990年代までは国内に20箇所ほどあった常設のドライブインシアターは、2010年までにすべて閉鎖されていました。そこで、「無いなら自分で作ってみよう」と思い立ちました。
伊藤さん:
とはいえ、ドライブインシアターに行ったことも、イベントを運営したこともなかった僕には、何をどうしたらいいのか全くわからず、学生時代の旧友などに相談をしていましたね。そのうちに「面白そうだね」と一緒に考えてくれる仲間が増えてきて、初めてのドライブインシアターを開催できました。
この時のシアターイベントは、2014年10月に静岡県の遊園地“浜名湖パルパル”駐車場で3日間にわたり開催された“ドライブインシアター浜松”でした。“フード&グッズマーケット”や“ローラースケートガールズのポップコーンデリバリー”、“会場内ラジオ番組”など、映画上映以外のエンタメ要素もふんだんに盛り込んだ会場は、後に本場のドライブインシアターを体験した伊藤さんが「やりすぎでした」と振り返るほどの、オリジナリティ溢れる空間に。開催後には、伊藤さんには確かな手応えが残ったといいます。
伊藤さん:
開催を終えた時には、感動で泣きました。チケットは完売でしたし、日本全国から多くの人が集まって楽しんでくれたという結果に、ドライブインシアターの持つ可能性の大きさを感じました。
品川オープンシアターで培われた、“一体感”をつくる力
“ドライブインシアター浜松”から2年後の2016年9月、品川シーズンテラスで野外シネマイベント“品川オープンシアター”が開催されました。伊藤さんにとっては浜松から数えて3回目のシアターイベントであり、車を使わない“野外シアター”は初めての試みでした。
伊藤さん:
2016年の初回開催時には、開放的な芝生広場とスクリーン越しに見える東京タワーの夜景という、この会場ならではの雰囲気を活かしたくて、上映作品には大人も子どもも一緒にゆったりと観られる『かいじゅうたちのいるところ』という絵本原作の作品を選びました。また、同日の昼間にはお子さま向けの撮影ワークショップも実施して、完成した作品は夜にオープニングムービーとして上映しました。
初開催で好評を博した“品川オープンシアター”は、年に1〜2回開催される恒例イベントになりました。 2回、3回と回を重ねていくごとに、会場内の装飾や映画上映前の催しなどもエンターテイメント性を高める方向へと進化していきました。
伊藤さん:
野外シアターでは、知らない人同士が集まって、同一空間の中で一緒にひとつの作品を観るわけですから、その日に居合わせた人たちとの“一体感”を作れるかどうかが大切だと思っています。
品川シーズンテラスの、芝生や樹木のあるのどかな風景越しに、都会のビル群や東京タワーの夜景がひろがるロマンチックなシチュエーションは、参加者の気分を高め、一体感づくりに役立っていますし、何よりも、主催者が僕たちの「こんな楽しいイベントにしたい!」という思いに賛同してくださっているので、毎回やりがいを感じています。
“品川オープンシアター vol.12”の見どころは?
2024年9月上旬、12回目の“品川オープンシアター”が開催されます。今回の見どころを伊藤さんに聞きました。
伊藤さん:
今回の上映作品は、品川オープンシアター初のアニメ作品です! 会場に置く造形物や催しはまだ検討中ですが、今回も面白いチャレンジになりそうです。
伊藤さん:
もう一つ、品川オープンシアターならではのコンテンツがあります。初回開催時に品川オープンシアターの上映前に流すオープニングムービーを作るワークショップを実施したのですが、7年ぶりに撮り直そうというものです。
プロのカメラマンと一緒に本格的な撮影機材を使い、参加者ご自身で撮影・出演します。お子様も楽しめるプログラムになっていますので、ぜひご家族やお友達と一緒にご参加ください。7年前の撮影に参加してくれた方がまた参加してくれたら嬉しいですね。
シアターイベントで、地域全体に一体感を!
楽しい時間もそろそろ締めくくり。テーブルに出揃ったさまざまな豚肉料理を味わいながら、伊藤さんはこれからの港南のシアターイベントの可能性について話してくれました。
伊藤さん:
“Do it Theater”には、“シアターづくりを通して街を活性化する”という大きな目標があります。そういった視点から見ると、“品川オープンシアター”にはまだまだ伸びしろを感じます。
港南エリアには魅力的なスポットがいくつもあり、映画イベントに取り組まれている団体も、映画に関わる技術を持っている企業も多いです。皆様と協力し合って、地域全体が一体となったシアターイベントを開催できたらいいですね!
* * *
日本では消滅していた“ドライブインシアター”への渇望から、気がつけばシアターイベントプロデューサーとなっていた伊藤さん。2024年8月現在、“Do it Theater”は累計77回のシアターイベントの開催実績を有し、それらはすべてがオーダーメイド。ひとつとして同じイベントはありません。
“Do it Theater”設立から8年が経った今もなお、唯一無二のシアターイベントを生み出し続ける伊藤さんの原動力を問うと、「自分が映画館にもらった喜びを、みんなに返したいのかな?」と、自分自身に問いかけるように、ゆっくりと答えてくれました。“品川オープンシアター vol.12”では、ぜひあなた自身の五感をフル回転させて、映画がもたらす幸福なひとときをご堪能ください。
“品川オープンシアター vol.12”後の10〜11月にも、港南・天王洲エリアでは映画イベントが続きます。エリアや施設の垣根を越えて、品川全体が“映画の街”と認知される日は、意外と近いのかもしれません。
それでは次回の記事もお楽しみに。
【店舗情報】やきとんチャールストン
住所|東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス2階
TEL|03-6451-4265
MAP|https://maps.app.goo.gl/SjuLR8KX5TARSgKm8
HP|https://cyp-jp.com/brand/charleston/
【関連イベント情報】
品川オープンシアターに続いて、天王洲や品川インターシティでも映画イベントを開催。品川のまちが、「映画」で繋がります。どうぞお楽しみに!
※3施設の連携企画も予定しております。(詳細は後日発表)