コクヨの“すてない部員”と楽しむ水辺のフレンチ【SØHOLM/天王洲】
品川にゆかりのあるゲストをお招きしながら、地元飲食店の魅力を伝える“Re-FRESH”。
今回ご紹介する飲食店は、天王洲のカジュアルフレンチレストラン“SØHOLM(スーホルム)”。北欧家具や雑貨の販売で有名な“アクタス”が運営するお店です。
本日のゲストは日本を代表する文具・オフィス家具メーカー“コクヨ”の社内部活動“stnb. (すてなぶ)”の部員のメンバー。実はアクタスはコクヨのグループ会社で、同グループという事もあり自然と波長が合い会話も弾みました。
ワークショップやSDGs、企業コラボなど、Shinagawa peopleなら押さえておきたい情報も満載。ぜひ最後までご覧ください。
天王洲の運河を望む“ボードウォーク”を歩いていると、ウッドデッキに白いパラソルが特徴の“SØHOLM”が見えてきます。
“SØHOLM”とは “湖のほとりの小さな町”を意味するデンマーク語からの造語。運河沿いの落ち着いた立地をデンマークの水辺の街に見立てています。
今回、こちらのお店をインタビュー場所としておすすめしてくださったのは、コクヨでの社内部活動“stnb.”のメンバー。
皆さんはどの様なシーンで“SØHOLM”を利用しているのでしょうか?早速、お気に入りのポイントを伺ってみました。
荒井さん:SØHOLMは“特別な時に利用したいお店”ですね。水辺に面した立地も素敵で、お店に到着するまでの時間も気分転換になります。お料理が美味しいのは言うまでもないのですが、落ち着いた空気感が心地よいので同僚とゆっくり話したい時に利用しています。
浅野さん:会社から適度に距離があるので、自分に向き合って心の切り替えをしたい時にもうってつけです。
stnb.(すてなぶ) とは、どんな部活動?
“stnb.”はコクヨの有志メンバーが集まって活動する部活動とのこと。どの様なコンセプトで、どの様な活動をされているのでしょうか?
浅野さん:stnb. は“サステナブル”と“捨てない”と“学ぶ”の3つの言葉をかけて造ったチーム名で、主に“捨てないことを学ぶ”をコンセプトにしたワークショップを開催しています。
stnb. のインスタグラムより
春山さん:コクヨはメーカーとしてもちろん“モノづくり”を行っていますが、stnb.としてはモノを作って終わりではなく、「より長く使ってもらうには?」「使用後に循環させるには?」といったことを考えるワークショップを企画したり、Instagramで発信したりしています。所属メンバーは部署や勤務地、社歴も様々なのですが、同じ目線の仲間が集まっているのでとても居心地が良いです。学生時代の部活動感覚で楽しく活動しています。
SØHOLMの“サステナブルなフレンチ”
“stnb.”の自己紹介が終わるちょうど良いタイミングで、“SØHOLM”店長の山田さんがお料理を運んできてくれました。
山田店長:前菜は“長谷川農園のブラウンマッシュルームのサラダ”です。このマッシュルームは、生産者の長谷川さんがオランダのマッシュルームの味に感動し、「日本でも生産したい」と試行錯誤を繰り返し生み出したものです。素材の風味がしっかりとあるので、エシャロットとレモンで和えてさっぱりした味付けで提供しています。
荒井さん:このサラダは以前にもいただいたことがあるのですが、マッシュルームってこんなに良い香りがするのかと驚きました!
春山さん:本当ですね。さっぱりしていながらも味も香りもしっかり感じられます!
山田店長:“サーモンのグラブラックス”は、マリネしたサーモンをフライパンで焼き、皮目はパリッと、身は半生に仕上げています。
浅野さん:レアな部分も美味しいですが、特に皮が旨い!パリッとした食感が味を引き立てています。
山田店長:メインは“上州牛・ランプのステーキ”です。当店では放牧によりストレスが少ない環境で育てられた群馬の銘柄牛・上州牛を仕入れています。
ランプは筋肉質過ぎず柔らかいのが特長ですが、ステーキとしては固すぎる部分もあります。そのような部分は挽肉にして、ランチのキーマカレーなどに使用しています。
stnb. と同様に、SØHOLMでもサステナビリティを開店当初から大切にしており、スタッフには食材をなるべく捨てずに活用する意識が根付いています。その意識は料理の枠にとどまらず、玉ねぎの皮でハンカチを染色するワークショップを開催したこともあります。
“捨てない”ことでつながる仲間たち
飲食店としてサステナビリティの視点を大切にする“SØHOLM”。“stnb.”メンバーも共感を覚えたようです。
春山さん:山田さんにぜひ聞いてみたいことがあるのですが…。「サステナブルな考え方をスタッフやお客さんに浸透させていく難しさ」に、どのように向き合ってきましたか?
山田店長:最も大切なのはスタッフとの目線合わせですね。その行動がどのような未来につながっていくのかを、時間をかけて話しあってきました。逆に私からも質問なのですが、ワークショップの使用素材は、どのように集めているのですか?
春山さん:工場にいるstnb.部員が端材等を見つけて「これを活用しよう」と提案する場合もありますし、必要な材料を基に部材を探すパターンもあります。以前、ファイルの製造時に発生する端材を再利用した“チンアナゴ定規”作りを企画した際は、ファイルの端材だけでは量が足りなかったので、総務部の社員の方に不要なクリアファイルを集めてもらい素材として活用しました。素材が見つかると嬉しい反面、それだけ社内の廃材が多いということでもあるので葛藤もあります。
こちらがチンアナゴ定規
コラボで広げたい。今後の展望
「食後の時間にも余裕を持てるように」と、山田店長がコーヒーを提供してくれました。
“SØHOLM”のコーヒーは、長年フェアトレードに取り組む京都・小川珈琲の豆を使用。ここにもサステナビリティへの高い意識が見て取れます。
“捨てない”というキーワードでつながった仲間たちの楽しい会食もそろそろ終盤。
話題は“stnb.” のこれからに。
《社内の仲間の増加と共に、社外コラボも前向きに。》
浅野さん:今は9月23日(土)、24日(日)に開催予定の“PASS THE BATON MARKET Vol.13”内で実施するワークショップに向けて準備をしているのですが、実はこれ、他の社内グループからの持ち込み企画なのです。
stnb. のインスタグラムより
荒井さん:コロナ対策が終わって不要になった社内のアクリルパネルを集め、何か別のものに生まれ変わらせられないかと考えているグループがあり、「本立てやペン立てに加工・着色するというワークショップとしてコラボしよう」と声をかけてくれたのです。その時はとても嬉しかったですね。
春山さん:確かに、社内でサステナビリティに対する意識が高まっているのを感じました。今後は誰でもどこでもサステナビリティにアプローチできる取り組みを開催できるよう、ワークショップのパッケージ化も進めていきたいです。
荒井さん:以前、コーヒーショップとコラボして、店舗から回収されたミルクパックを使った紙漉きワークショップを開催したことがありました。他社とコラボするからこそ生み出されるものもあると思います。
浅野さん: まさにSØHOLMがやっているような「食材の端切」を使ったワークショップも考えていたので、是非コラボしたいですね。
春山さん:そうですね!今後は社外の素材・技術にも目を向けて、他社の力もお借りして、世の中のサステナビリティへの意識や感度を高めるきっかけを作れるといいですね。
荒井さん:そのためにはワークショップだけではなく、さまざまなコンテンツをstnb. から発信していくことも必要です。“コクヨのstnb. ”がブランド名として認知されるところまで育てていけたら面白いと思います。stnb.としても認知を高める施策を行っていきますが、少しでも興味がある方は是非ご参加いただきたいですね。
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3人の“stnb.”への想いはまだまだ尽きませんが今回のお話はここまで。
「もっとサステナビリティについて話をしたい!聞きたい!」と思ったあなたは、ぜひ“stnb. ”のワークショップや“SØHOLM”へ足を運んでみてくださいね。
それでは次回の記事もお楽しみに。
【店舗情報】SØHOLM
住所|東京都品川区東品川2-1-3
TEL|03-5495-9475
MAP|https://goo.gl/maps/bSVe8matv4G27YBu8
HP|https://www.soholm.jp/index.html