〈対談〉日々全力!ブルザイズ東京を知る後編【スポツナシナガワvol.4】
品川で働く人、暮らす人をスポーツでつなぐ「スポツナシナガワ」シリーズの第3弾。今回ご紹介するのは、社会人アメリカンフットボールクラブチームの「ブルザイズ東京」です。
ブルザイズ東京(以下、ブルザイズ)はこれまで取り上げてきたスポーツチームの中でも一番歴史が長いチームで、1993年に誕生しています。前編では、このチームの生い立ちについて、現在ゼネラルマネージャー(GM)を務める岸原直人さんから伺いました。
後編では、選手やコーチ、運営メンバーを交えてチームについて話していきます!
このチームとの出会い
まずは、選手としてブルザイズに加わるきっかけを聞いてみました。
編集部:
みなさんが選手としてブルザイズに入部したのは、どんなきっかけだったのですか?
中島選手:
僕の場合、チームの練習場所と実家がすごく近かったのがきっかけです。それで、一度練習に行ったらすごく温かく迎えてくれて。その馴染みやすさが決め手で、入部を決めました。
山内選手:
私は社会人2年目までは別のチームにいたのですが、そのチームをやめることになって。もうアメフトもやめようかなと思っていた時に、偶然大学の先輩がブルザイズのコーチをしていて、声を掛けられて入部しました。
竹本ヘッドコーチ:
私も、大学の後輩がブルザイズでプレーしていたのがきっかけでしたね。
編集部:
知人がブルザイズにいた、という入部のパターンもあるのですね。
岸原GM:
僕の場合は、勤めている会社で立ち上がったチームだから、というのが理由です。僕が入部した時には、松下電器産業(現パナソニック)の社員と他の企業の人が半々くらいの割合でした。今では、パナソニックに務めている選手はいないんじゃないかな・・・選手の勤務先はバラバラです。
いつでも新メンバー募集中です
ブルザイズは、欠かせない生活の一部
ブルザイズの練習や試合は、基本的に休日に行われます。選手も運営陣も、平日はそれぞれ仕事をしています。アメフトも仕事もこなす生活は、ブルザイズの皆さんにとってどんものなのかを聞いてみました。
編集部:
普段はお仕事をしながらチームの活動にも取り組まれていますが、アメフトに対するモチベーションってどんな感じなのでしょうか?
中島選手:
確かにオフの日がない生活ですが、もうアメフトがないと仕事も回りませんね。ブルザイズでの活動が、休日ののびのびとした時間、ストレス発散の時間になるんです。やっぱり、仲間といることも、アメフトという競技も楽しいので。
山内選手:
私も、アメフトのない生活は考えられないです。それから、時間を作るのがうまくなったかなと思います。平日にも土日の練習に向けてトレーニングしたり相手の対戦のビデオをみて分析したりしないといけないんです。そのために、仕事の効率化をより考えられるようになりましたね。
編集部:
なるほど、普段のお仕事にもプラスになっているんですね。竹本さんと岸原さんはいかがですか?
竹本ヘッドコーチ:
ブルザイズに関われる時間って、自分にとってすごく貴重な時間だなと思いますね。今、私は会社の役員を務めていて、基本的に四六時中仕事のことを考えています。でも、アメフトの時だけは完全に頭を仕事から切り離せるんです。
岸原GM:
あとは、大の大人が真剣になって勝負しているっていう環境も、すごく貴重ですよね。サラリーマンをしていると、勝ち負けでここまで激しく感情が動くことってないと思いますよ。
編集部:
ブルザイズでの活動に全力を注いでいらっしゃるのが感じられますね!
でも、それだけ真剣にやっていると、土日の試合結果を平日に引きずることもあったりするのでしょうか・・・?
山内選手:
かなり左右されます!負けた時は、引きずります。
中島選手:
11月3日(火・祝)の試合で負けてしまって、今週もずっとLINEしてましたよね。
山内選手:
してましたね(笑)。
中島選手:
試合の翌日は仕事でしたけど、仕事の合間を縫って「あの試合ああだったよね、こうだったよね」っていう振り返りをずっとしてました。悔しいので、すぐ解決したいんです。
試合中の様子。この日は惜しくも敗戦
アメフト観戦初心者の心もつかむ!一体感のあるプレーに注目
日々懸命に腕を磨くブルザイズの選手たち。そんな選手たちの活躍を見られる試合でぜひ注目してほしいポイントは、どんなところなのでしょうか?
山内選手:
やっぱりタイロン・ジョーンズ選手ですね。トップレベルのスキルを持っている選手なので、アメフトを見たことのないような人でも彼のプレーをみれば楽しさが伝わると思います。
長谷川さん:
そうですね、選手だと新人QB(クォーターバック)の南竹選手にも注目ですよ。すごく勢いのある子です。
中島選手:
ブルザイズって、波に乗ったらすごいチームなんです。いいプレーが続くと、一気に流れを引き寄せるんです。チームの雰囲気もよくなるし、お客さんともその雰囲気が共有できます。その裏返しで、少しでも点を取られるとみんながしゅんとしてしまうのが弱点ですかね・・・。
長谷川さん:
それでも、選手もスタンドも温かい雰囲気でやっていますよ。勝っても負けても、試合中の2~3時間を気持ちよく過ごせるチームです。観客も一緒になって楽しい思い、悔しい思いができます。
編集部:
すごいですね、ますます試合を見に行きたくなってきました!
竹本ヘッドコーチ:
ぜひ試合を見に来てください!初めて見る方は防具を付けて本気でぶつかり合う迫力にびっくりすると思うし、感動すると思いますよ。
あとは、平日は仕事をしながら、休日にこれだけ全力で試合をしている、アメフトに対する熱さを感じてほしいです。
岸原GM:
それから、実は、ブルザイズはヘルメットの色がすごいんですよ。究極の塗料と呼ばれる「マジョーラ」を使っているんです。車好きの人なんかが見ると気付いてくれるんですが。
中島選手がヘルメットを見せてくれました
編集部:
本当だ、青とも緑ともつかない不思議な色ですね!
岸原GM:
試合の時も、天気や光の当たり方で全然違うので注目です。
このヘルメットのカラーって、チームのDNAを表しているかもしれないですね。色んな環境があるけれど、それに合わせて変化していけるとか、無限の可能性があるとか、そういうことを表せるんじゃないでしょうか。
独特の輝きを放つヘルメット
どんどん深まるホームタウンでのつながり
ブルザイズがホームタウン・品川で活動するのは主に練習時だけですが、毎年地域の様々なイベントに参加し、地域の方とのつながりも深めています。
編集部:
そういえば、ホームである港南の練習場の環境っていかがでしょうか?
山内選手・中島選手:
交通アクセスがとてもいいです!
中島選手:
都内のXリーグのチームだと、こんなにアクセスのいい所で練習しているチームはないですね。駅から歩いて10分というのはうれしいです。
編集部:
恵まれた環境なんですね!
練習だけでなくイベントでもお見かけしたこともあったのですが、いつもはどんなイベントに参加されていますか?
長谷川さん:
港南ふれあい桜祭りには、開催初期から参加させていただいていて、毎年楽しみにしています。そのイベントではいつも運河でのボートレースがあるのですが、昨年は負けてしまって・・・。
山内選手:
あー、やりましたね!ボートレース、結構悔しかった覚えがあります。
長谷川さん:
レースに出始めた1年目、2年目は優勝できたんです。それで、ブルザイズはアスリートの集まりなんだから出ない方がいいんじゃないかと怒られたりして。でも去年は力及ばず3位だったんです・・・。
ボートレースに参戦するブルザイズ
編集部:
それは残念でしたね・・・(笑)。他にはどうでしょうか?
長谷川さん:
海の日に地域のグラウンドなどで開催している「港南スポーツフェスタ」の運営にも携わっています。他にも、品川インターシティや品川シーズンテラス、天王洲で行われるイベントにも、何度も出演させていただいていますよ。あとは、港南のマンション自治会の防災訓練に参加して、選手が子どもたちをひたすら持ち上げて遊んであげていたと聞いています。
編集部:
オープンなイベントへの参加に留まらず、自治会規模のイベントにも参加されているんですね!そういう活動の中で、地域の方々との関係が深まっていると感じる場面はありますか?
長谷川さん:
そうですね。例えば、地域の子どもたちのチアダンスチーム「品川CCグラニータ」が3年前くらいからブルザイズの試合の応援に来てくれています。その子たちが選手の顔を覚えていてくれて、ブルザイズが地域イベントでブースを出すと遊びに来てくれるんです。そういう繋がりができているのが、一番嬉しいですね。
地域の子どもたちと戯れる選手たち
この街でこれからやってみたいこと
品川エリアを拠点に活動をはじめ、今年で20年となるブルザイズ東京。これからやってみたいことを聞いてみました。
山内選手:
地域の方々にはもちろん応援していただいていますが、まだどうしても選手の交友関係の中で応援してもらっているという場合も多いと感じます。品川エリアを拠点とするチームとして、もっと地域を巻き込んで活動していきたいですね。
中島選手:
まずはアメフトのチームが港南にあるんだよということを、もっと地域の人たちに見せていきたいですね。例えば、僕は仕事でJR京葉線に乗ることがあるんですが、京葉線では千葉県内の街を本拠地とする色々な競技のスポーツチームがプリントされたラッピングトレインが走っています。品川でも、いろんなスポーツがひとつになってプロモーションしていければいいなと思っています。
岸原GM:
やはりアメフトという枠を越えて、品川を拠点とする他のスポーツチーム間で、お互いの試合を見に行って応援できるような関係を築いていきたいですね。色々なスポーツチームが活発に活動することで、街やコミュニティがより豊かになればいいなと思っています。
竹本ヘッドコーチ:
品川エリアの中でも特に港南地区は新しい住民の方も多くて、土地とのつながりが薄い部分もあると思います。なので、スポーツが媒介となって、人と人のつながりとか、地域としての盛り上がりが作れることが、スポーツを通して1側面でも果たせるとすごくいいなと思ってます。
長谷川さん:
僕としては、品川のワーカーを巻き込んでいきたいですね。普段はサラリーマンをしている選手が土日は全力でアメフトをやっていて、たくさんの方に応援していただいているのがブルザイズ東京の面白さだと思うんです。なので、品川のワーカーに対して、プロスポーツ選手とは違う興味を喚起できるんじゃないかなと思っています。
編集部:
ブルザイズのこれからの活躍、そしてブルザイズとともに街が盛り上がっていく未来が楽しみになりました!
最後はブルザイズポーズで記念撮影
ブルザイズを応援しよう!🐂
いかがだったでしょうか?
選手からも、運営陣からも、このチームに対する熱い想いが日常の中ににじみ出ているような感じがしました。
そして、山内選手や中島選手が、お話してみるとふんわりと優しげな雰囲気だったのも印象的。お2人が試合で奮闘している姿はますます気になります!
そんなブルザイズの試合が11月28日(土)に行われます!
ライブ配信もありますのでぜひみんなで応援しましょう!!
🏉必見!試合情報🏉
ライブ配信についてはXリーグ公式ページをチェック!
https://xleague.jp/
日時|11月28日(土)14:00-
場所|富士通スタジアム川崎
対戦|富士ゼロックス
📚2020年イヤーブック📚
選手自ら制作したイヤーブックでは、チームの活動の様子やメンバー紹介が見られます!こちらもぜひご覧ください。(アンケート回答後、ダウンロードリンクページに移動します)
ブルザイズ東京
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