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解散まであと5回!“品川港南100人カイギ”のキュレーターと、台湾酒場で熱々ちゃんぽん【台湾酒場 だんだん】

品川にゆかりのあるゲストをお招きしながら、地元飲食店の魅力を伝える“Re-FRESH”。今回は、“台湾酒場 だんだん”にて、“品川港南100人カイギ”キュレーターの岸原直人さん・岡部知行さんにお話を聞きました。

港南エリアの新たな“接点”となるため約2年前に岸原さんが始めた“品川港南100人カイギ”は、“登壇者が100人になったら解散”というルールの元、2024年5月までに累計15回・75名の登壇者・のべ203名の参加者を集め、 Shinagawa people の間に新たな繋がりを築き続けています。

“登壇者100名達成”まであと25名、開催本数にしてわずか5回となった今、改めて“品川港南100人カイギ”の魅力や運営者の想いを掘り起こします。


今回の舞台“台湾酒場 だんだん”

今回の舞台は、品川駅港南口から徒歩4分、旧海岸通りに面した品川フロントビル地下1階の“台湾酒場 だんだん”です。

お店はネオンがきらめく“輝け!品川ゴールデン横丁”の一画。フロア一帯が20世紀後半の日本やアジアを彷彿とさせるレトロテイストに統一され、異世界に迷い込んだような不思議な感覚が想起されます。

店名“だんだん”の由来は、店頭に置かれた黒板にヒントが……!

“品川ゴールデン横丁”には9つの店舗があり、その中で最も広い面積を占めているのが“台湾酒場 だんだん”です。色とりどりの提灯で照らされた店内には、ボックス席やカウンター席などがあり、お一人様から40名以上の団体まで、さまざまなシーンで活用できます。

港南に新たな“繋がり”を作りたい
——“品川港南100人カイギ”誕生背景

さて、そんな“台湾酒場 だんだん”にお迎えしたのは、“品川港南100人カイギ”のキュレーターを務める岸原直人さんと岡部知行さんのお二人です。ノンアルコールビールで乾杯の後、“品川港南100人カイギ”の誕生背景から伺っていきましょう。

岸原さん:
僕は2000年から“ブルザイズ東京”(現、品川CCブルザイズ)というアメフトチームの選手として港南エリアを訪れるようになったのですが、ちょうどその頃から港南の街の雰囲気がガラリと変わり始めました。

街並みが整備され、新しく港南に居を構える企業が増えて、この20年間で港南の人口は約4倍になり2万人を超えました。その一方で、令和二年国勢調査の結果では、“港区港南”の昼間人口は98,249人、夜間人口は22,052人となっており、7万人以上の人々が日々港南に来ては帰る生活をしていると読み取れます。

このギャップを知ったとき、僕はもったいないと思うと同時に、可能性も感じました。企業やそこで働く人と、港南で暮らす人の間をつなぐことで、港南をもっと魅力的な街にできるのではないか、そして、それが“ブルザイズ東京”の一員として長く港南の方々に支えられてきた僕にできる、港南への貢献なのではないかと思ったのです。

楽しいお話のおつまみには、“レタス肉味噌”(税込616円)と“麻婆餃子”(税込638円)、“パクチー餃子”(税込803円)をセレクト。餃子は“だんだん”名物のひとつで、3つの加熱方法×6つの味わいでさまざまなバリエーションを楽しめる

地域コミュニティ運営に興味を持った岸原さんは、知人の勧めで“100人カイギ”の存在を知りました。“100人カイギ”とは、同じ街で暮らし働く人々をゆるやかにつなぐコミュニティ活動のブランド名です。2016年に東京都港区で始まり、現在までに日本全国で100を超える“100人カイギ”が開かれています。

岸原さん:
“100人カイギ”のユニークなところは、自分と同じ地域にいる人々と“ゆるくて強いつながり”を作ることに主眼を置いているところです。街にいる“面白い人”を発掘して“登壇者”として招き、その話を聞きに地域の方々が集まることで新たな交流が生まれるというストーリーは、港南地域の人々の間に接点を作りたい僕の目的に合っていました。

“100人カイギ”では、運営者がキュレーターとなり、開催1回につき5名の登壇者を選定します。このキュレーターの役割は、“品川港南100人カイギ”立ち上げ当初の岸原さんがぶつかった最初の壁となりました。

岸原さん:
当時の僕は人脈をそれほど持っていなかったので、立ち上げの時期はしんどかったですよ。しかし回数を重ねるうちに、過去の登壇者が新しい方を紹介してくれたり、岡部さんのようにキュレーターを買って出てくれる方が加わったりして、だんだんと流れができていきました。

“身近な面白い人”と出会える気軽なカイギ

岡部さんは、“品川港南100人カイギ”の3回目に登壇者として参加した後にキュレーターに加わりましたが、実はその前から“100人カイギ”のヘビーリピーターでもありました。聴講者・登壇者・キュレーターの3つの立場を渡り歩いてきた岡部さんに、その魅力を語っていただきます。

岡部さん:
初めて参加した“100人カイギ”は、2019〜22年に開催された“開成町(かいせいまち)100人カイギ”でした。その後、三島、小田原、相模原、川崎市、横浜市西区、川崎市多摩区など、気の赴くままに参加してきました。

しかし、“100人カイギの大ファン”のような大げさなものではありませんよ。私にとって“100人カイギ”は「会社帰りに電車を途中下車して参加できそうなら行こうかな」くらいの気軽なものですので、“習慣”、“日常”、“空気”と言った方がしっくりきますね。

シメの炭水化物には、“だんだん”定番の“チャーハン”(税込858円)と、“だんだん麺”(税込1320円)を。特大どんぶりで提供される“だんだん麺”は、溢れんばかりの熱々餡がインパクト大の味噌ちゃんぽん!

岡部さん:
“100人カイギ”のフランクな雰囲気が気に入っています。ふらりと参加するだけで自分の地元の魅力を再発見できますし、他の地域との繋がりを得ることもできます。キュレーターが発掘してきた地域の原石がカイギの場で磨かれていく様を見るのも面白いです。

しかし、それを運営する側は大変ですよ(笑)。全20回・登壇者100名で終了というルールの中で、定期的に開催し続けて、毎回、参加者に満足していただける内容にしなければなりません。私も本業との兼ね合いに苦心することが度々ありますが、参加者よりも近い距離で登壇者と接し得るところは、キュレーターだからこその醍醐味だと感じています。

最終回=解散の日まで、残り5回!

岸原さんや岡部さんたちがコツコツと続けてきた“品川港南100人カイギ”も、残すところあと5回。“解散”が見えてきた今、お二人は何を感じているのでしょうか。これまでの開催の想い出や、最終回に向けた展望などをお聞きしました。

岸原さん:
“品川港南100人カイギ”は、おかげさまでいい形で運営できています。参加者同士がお互いに顔と名前を覚えて飲みに行ったり、僕らの知らないところで次の動きが生まれていたりと、コミュニティが自走している姿を見られてとてもうれしいです。参加者が毎回20名前後のほどよい規模感で推移しているのが、結果的に良かったのかもしれませんね。

登壇者の皆さんも、印象に残る方ばかりです。たとえば、衆議院議員の小野泰介さん(元熊本県副知事)の“くまモン誕生秘話”はとても面白かったですし、“グラフィックレコーダー”として参加していただいているグラレコ奈美さんには、とても驚かされましたね。5人分の議事録をほぼその日のうちに手描きでまとめあげるだけでなく、右手を怪我していた時に左手で同等のクオリティで描いてくださったのが衝撃的でした。

岡部さん:
カイギは隔月で開催しており、次回は7月、最終回は3月の予定です。最終回の企画はまだ構想段階ですが、品川港南の有名人にご登壇いただきたいと考えています。

岸原さん:
最終回までの10ヶ月間は、ゆっくり楽しみたいですね。カイギ本編の合間に、これまでの登壇者・参加者の結びつきを強めるようなスピンアウトイベントを開催するのもいいかもしれません。ただ、最終回の後のことは、まだ全く考えていません(笑)

岡部さん:
私は“品川港南100人カイギ”が終わったら、とある地域に腰を据えて活動していく予定です。各地の“100人カイギ”に顔を出す機会が減るかもしれませんが、これまでの“100人カイギ”で得た経験や繋がりは資産として、今後も大切にしていきます!

* * *

岸原さん、岡部さんのお話を聞いて、“品川港南100人カイギ”とは、港南の街に新しい魅力を生み出すための繁殖地のようなものなのだと感じました。岸原さんや岡部さんを始めとするキュレーターの皆さんの地道な努力が出会いを作り、すてきな未来が生まれることを心から願います。

次回の“品川港南100人カイギ vol.16”は、2024年7月12日(金)に開催予定とのこと。“品川港南100人カイギ”のFacebookページではその後の開催予定なども告知されるので、興味がある方はぜひフォローしてくださいね。

それでは次回の記事もお楽しみに。


【店舗情報】台湾酒場 だんだん

住所|東京都港区港南2-3-13 品川フロントビル B1F 輝け!品川ゴールデン横丁
TEL|03-6712-8698
MAP|https://maps.app.goo.gl/43NYHZrBufs86Dzr7
HP|https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131403/13262671/